関西経済の動向 |
街に新入生や新入社員が溢れ、新しい年度、気分を一新して仕事に取り組んでゆきたいと思います。
さて関西経済が不況の中にあると、関与先の社長を始め中小企業の経営者は思っている方は多いと思います。先日、近畿経済産業局長の「関西経済について」の講義を聞く機会がありましたのでその中の一部を紹介します。 企業の設備投資が増加傾向にあり、特に関西経済圏に於いては、新規の工場進出が11工場もあるそうです。また景気の成長指数は24ヶ月連続してプラスでありその指数からすれば、景気は回復よりも後退期にさしかかっているそうですが、これで景気がまた悪くなると思うと、良い思いは大手企業のみなのかと考えてしまいます。 貿易については、増加基調で、アジア(特に中国)の占める割合が多いのも関西の特徴であり、今後もアジアとの貿易がより重要になる。関西は中小企業が多くそれが中部や関東に比べ専門的に特化することなく様々な業種業態に対応できる。企業と大学を始めとする研究機関がタイアップしてベンチャー企業を育成する環境を整えている。関西の30歳未満の失業者数は約36万人でその雇用を上手く活用しなければ、将来生産人口が少なくなり経済に活力がなくなる。これらのことから局長は関西経済の今後のキーワードはDNAと言っていました。 N(ニッチ、隙間産業、大手では真似のできない技術やサービス) A(アジア、中国を中心としたアジアとの貿易取引) これらを全て満たすのではなく、一つでも二つでも、自社に応用できるものはないか考えてみるのが大切であると思います。 |
特定調停法(特定債務の調整の促進のための特定調停に関する法律) |
この制度は、2002年2月に施行され最近では1ヶ月の申立件数が5万件を越える月もあります。特定調停は、自己破産と違い借金が0円になるわけではないですが、残高を減額できるメリットがあります、また、自己破産して裁判所が免責を認めれば借金は無くなるが、金融機関などでは社内規定によって退職をせまられるケースもあり、官報にも名前が掲載されてしまいます。そのような事を避けるためにも、特定調停の利用が増えてきています。 特定調停の流れ(個人の場合) 1.全国438ヶ所ある簡易裁判所に相談。 2.申立用紙をもらい、業者の住所(本社、郵便番号も必要)債務額を記入する。 3.簡裁に申立てをする。(用紙は裁判所用と業者用がいるので2部用意する。) 4.簡裁から事件番号をもらう。(受理されない場合は事件番号をもられない) 5.申立て後、簡裁から調停期日呼び出し状が届き第1回調停日が決められる。 6.第1回調停(資力調査)・・調停委員と面談して生活状況、支払可能額、債務の事実調査などを質問される。(債務額が多いと破産を勧められることもある) 7.第2回調停・・調停の決定、消費者金融会社の出席がなければ電話での調停をする。 8.調停成立後・・決められた支払を遅れず行う、遅れた場合は、決定の破棄、給料の差し押さえなどの強制執行処分となる。 *租税債権は民事調停の対象とはなりません。調停委員は非常勤の国家公務員 |
年金のポイント |
小泉首相が3月末、政府案には全くない公的年金制度の一元化を突然言い出したことから再び活発になった公的年金問題。ただでさえ難解な制度ですが、専門家でない私達が知っておきたい事は実はわずか。ポイントを押さえると、自分の年金が見えてきます。 ★年金制度改正について、大まかに理解しておく (1)5年に1回、改正 税金は年1回改正されていますが、それほど難しく感じないのは、改正後一斉に新案で動きだすからです。ところが、年金は必ず経過措置がとられます。実施が決定しても、前案のままでいく場合もあり、制度が混在してどんどん複雑化しているのです。また、改正は一斉にではなく、段階的に行われているので、案によって施行開始の時期も異なりますし、該当者が受給時期になるまで詳細が決まらないこともあります。 ★自分が加入している年金の種類を確認しておく 年金は職業により加入する種類が変わるのが特徴。自営業や学生、専業主婦(自営業以外、会社員や公務員の配偶者)は国民年金、会社員は国民年金+厚生年金、公務員は国民年金+共済年金。会社員や公務員は国民年金には入っていないと思いがちですが、厚生年金・共済年金の天引き分には、国民年金(基礎年金)部分も含まれています。また国民年金では、自営業や学生は第1号被保険者、会社員・公務員は第2号被保険者、会社員や公務員の被扶養配偶者は第3号被保険者にグループ分けされており、保険料の支払い方も異なります。自分の年金は自分で把握しなければなりません。 ★いつからもらえるか、覚えておくこと 国民年金は65歳からの支給、厚生年金・共済年金は、女性の場合昭和41年4月2日以降に生まれた場合(男性の場合、女性のマイナス5年)65歳からの給付です。それ以前に生まれた人は特別支給の老齢厚生年金という制度があり、昭和33年4月1日までに生まれた人は60歳から、生年月日によって給付年齢も少しずつ上がり、昭和39年4月2日から昭和41年4月1日生まれは64歳からの支給です。 ★今、いくら払っているのか、将来いくらもらえる予定か大まかに知っておく 第1号と第3号被保険者の仕組みはシンプル。第1号被保険者は、毎月13,300円、最長40年間(受給資格は25年以上)の加入で、65歳から年間約80万円を受け取れる予定です。加入期間が短ければ、按分して計算。第3号被保険者は納付0円で、支給は65歳から年間約80万円です。 複雑なのは厚生年金・共済年金加入者。 保険料はボーナスを含むおよそ年収の13.58%。支給額は加入期間やその間の給料など不確定要素も多いので、だいたいの金額を把握しておいて下さい。年金を受け取るには、原則、国民年金に25年以上加入しなければなりません。厚生・共済年金は、国民年金に25年以上加入+厚生・強制年金に1ヶ月以上加入が必要です。 年金受け取り額を試算 制度は変化するし、個人に必要な情報も変わってきます。一度、社会保険庁のホームページをのぞいてみたり、相談できるところを活用するなど、不安を解消するために、慌てないために、損しないために自分の年金をしっかり把握しておきましょう。 |